ADBのEduard Faberシニア・エコノミストは「モンゴル経済は昨年、農牧業の急激な縮小にもかかわらず、鉱業とサービス部門の成長によって回復を維持した。鉱業が2025年と2026年の経済成長を引き続き牽引すると予測している」と述べた。
予算支出の拡大とエネルギー価格の上昇が影響し、インフレ率は9.1%に達した。インフレ率上昇は今年も続くと見られるが、来年には7%程度に若干の緩和が期待される。鉱業生産の増加により輸出が拡大する一方で,投資プロジェクトに必要な設備や資材の調達が進むため,輸入も増加し,為替レートに圧力をかける可能性がある。
銅や石炭などの価格下落、中国の不動産市場の低迷、天候不順による農牧業分野の回復の鈍化、更にインフレ率が予測を上回る可能性が指摘されている。これにより、金融政策の更なる引き締めが求められる可能性がある。また、ADBは米国の関税措置とその波及効果がモンゴル経済に与える直接的な影響が少ないものの、中国からの需要減少が間接的に影響を及ぼす可能性があると報じた。
情報源:Montsame通信