ロシアのプーチン大統領と中国の習近平国家主席はモスクワで二国間会談を行い、米国が支配する既存の国際秩序に挑戦するという共通の目標を掲げて協力することを強調した。 「両国は、独立した自律的な外交政策を追求し、より公正で民主的かつ多極的な世界秩序を構築することに関心を持っている」と、会談後の共同声明でプーチン大統領は強調した。一方、習近平国家主席は「中国とロシアは外国の干渉を排除するために引き続き協力していく」と述べた。
 第二次世界大戦終結80周年を記念して、20カ国以上の首脳がモスクワに集まっている。中国指導者の4日間の訪問中、双方は防衛協力を強化するための覚書を含む26の協力文書に署名した。さらに、ロシアのプーチン大統領と習近平国家主席は、長らく延期されていたSiberian Power-2ガスパイプラインについて協議したが、モンゴルを通るパイプラインのルート変更については協議しなかったとTass通信は報じた。しかし、プロジェクトの進捗を加速させるよう関係当局に指示が出されたと報じられた。訪問前には、中国がパイプラインをモンゴル経由ではなく、中国とロシアを直接接続するようロシアに圧力をかけるだろうとの報道もあった。
 さらに、プーチン大統領は9月に天津で開催される上海協力機構の会議に参加することを確認した。これにより、両首脳が今年再び直接会談し、上記の問題について話し合う機会が生まれることになる。
 
情報源:Bloomberg