モンゴル産原料炭価格は、7月21日から25日にかけて、中国の主要国境検問所で今年最高値を記録した。これは、中国の先物市場の価格上昇、国内のコークス価格の急騰、そして供給逼迫によるものだ。市場センチメントは依然として楽観的で、検問所での取引は活発だ。
  • Gantsmod検問所:中国の先物価格の急騰とコークス価格の上昇加速は、モンゴル産石炭市場に好影響を与え、トレーダーの信頼感を高め、価格上昇と輸入増加につながった。7月25日、Ⅴ級原料炭の価格は、VAT込みで1トンあたり1,038元となり、前週比243元上昇し、今年最高値を記録した。
 管理倉庫の在庫が減少し、価格上昇への期待が高まるにつれ、石炭トラックの通関が活発化した。7月21日から26日にかけて、1日平均1,036台の石炭トラックが検問所に入り、7月16日から19日の平均と比較して19.35%増加した。7月27日現在、Gantsmod検問所管理倉庫には合計279万トンの石炭が保管されており、前週比0.7%増加したが、2025年としては依然として比較的低い水準である。
  • Ceke検問所の状況:Ceke検問所ではトレードが活発に活動していた。ナーダム祭の終了に伴い、通関業務が加速し、石炭輸送の流れが再開された。一部の石炭種の供給不足が価格上昇の一因となった。
7月25日現在:
  • MAK A級未洗浄炭 – 510元(10元上昇)、
  • SGS A級 – 460元(10元上昇)、
  • MAK西部地域未洗浄炭 – 545元(15元上昇)。いずれも付加価値税込みで、Ceke検問所の管理倉庫価格だ。
先週の先物価格の急騰により、全ての検問所で石炭価格が上昇した。
  • Mandal検問所の状況:トレーダーの市場信頼感が回復し、石炭価格が上昇している。しかし、一部の買い手はコスト上昇を懸念し、購入を延期している。
  • 選炭品 – 900元(週165元増)
  • 未洗浄1/3コークス炭 – 570元(横ばい)
通関統計:
  • 7月21日から26日まで、Ceke検問所を1日平均853台の石炭トラックが通過し、前週比19.97%増加した。
  • Mandal検問所では、上記期間で160台(26.98%)増加した。
しかし、7月25日夕方から先物価格が下落し始めたため、市場の楽観的な見方は弱まりつつあり、モンゴル産原料炭炭輸出価格の上昇傾向は近い将来鈍化する可能性が高いと考えらる。

情報源:itoim.mn