好調な価格サイクル、供給過剰と不透明なマクロ経済状況により、中国の原料炭市場は今年前半、「不安定」な状況だったが、ここ数週間で比較的持ち直し、7月には特に「V字回復」を見せ、原料炭価格は急上昇した。中国当局は、製鉄所とコークス工場の過剰生産能力削減、最終製品メーカーによる「価格競争」の阻止、そして供給側への警戒信号となっている不当な価格設定の排除に向けた対策を強化しており、トレーダーは備蓄の積み増しに奔走し、コークスと原料炭の先物価格が急騰した。
Sxcoalによると、中国市場における冶金用コークスの価格は、1か月足らずで1トンあたり平均250~275元上昇した。7月、モンゴル産原料炭はGantsmod検問所では、1トンあたり平均86.23米ドルで取引され、前月比11%上昇した。
モンゴルは今年上半期に中国へ2,475万トンの原料炭を輸出したが、これは前年同期比16.21%の減少となった。しかし、その他の種類の石炭を含めると、合計3,722万トンの輸出量となる。このように、マクロ経済状況は好調であるにもかかわらず、Sxcoalは先月のモンゴルの石炭輸出には依然として構造的な課題が残っていると指摘している。検問所や鉄道の建設により輸出量の増加は可能になったものの、中国国内のサプライチェーンが解決策となるだろう。
情報源:Bloomberg