モンゴル政府は,Tavan Tolgoi炭田の一部であるBorteeg鉱床を経済活動に組み込むための準備作業に着手した。これは、モンゴル国会が2025年11月14日に採択した決議第103号に基づくもので、「国家富裕基金法(National Wealth Fund Law)」の実施の一環として、未開発鉱区の有効活用と、現世代および将来世代に対する利益の公平な分配を目的としている。
政府は同日の閣議において、Borteeg鉱床を対象に、経済活用に向けた準備を進めるとともに、投資家を選定するための作業部会を設置することを決定した。
今後は、投資家に対し情報を透明かつ公開の形で提供し、意見や提案を募った上で選定手続きを実施し、その結果を政府および国会に報告するなど、段階的なプロセスを進める方針である。初期段階として、投資家の関心度を把握する目的で、国際的な公開意向表明(Expression of Interest)を今月9日に公表する予定だ。
Borteeg鉱床は、Erdenes Tavantolgoi公社が保有する鉱区に位置し、戦略的重要性を有するTavan Tolgoi炭田(Tsankhi、Bortolgoi、Onchkharaat、Borteeg)の一部を構成している。Borteeg鉱床については、2020年に技術・経済的実現可能性調査(Feasibility Study)が策定され、JORC基準に基づく詳細探査が実施された。最終的な確定版フィージビリティスタディは、2026年第1四半期に完了する予定である。Borteeg鉱床の埋蔵量は4億2400万トンで、その95%が弱粘結炭、5%が一般炭とされている。
世界の石炭市場を巡っては、中国のエネルギー構成において電力および再生可能エネルギーの比率が拡大し、気候変動対策が強化される中、2030年以降、石炭需要および価格が大きく低下するリスクが指摘されている。このため、各国は今後5年程度の期間において、石炭鉱床を段階的かつ迅速に経済活用し、輸出機会を最大限に生かすことで、収益と国家収入の確保を図る政策を採っている。
政府はBorteeg鉱床の経済活用にあたり、以下の原則を掲げている。投資家からの意向表明を公開かつ透明な形で受け付けること。石炭価格を市場原理に基づき設定すること。事業収益の大部分をモンゴル国家に帰属させること。付加価値の高いインフラ整備や製品生産を促進すること。すべての手続き・段階を公開性と透明性をもって実施すること。
同プロジェクトが実質的な収益を生み始めれば、天然資源から国民が享受する利益が拡大し、国家富裕基金の積み増しが進むとともに、社会・経済および国民生活、国内産業が直面する課題の解決に向けた財政的余地と政策選択肢が広がると政府は期待している。
情報源:Itoim.mn




















