法改正の必要性を強調
同氏によると、現行法には268件の重複規定と150件の矛盾が存在しており、制度の見直しが必要な状況にあるという。
また、2019年の憲法改正で「天然資源の利益は国民に帰属する」との原則が盛り込まれたことを受け、政府は2020年に鉱物資源法改正作業を同省へ指示していた。
閉山・環境復旧の責任を明確化
改正案では、鉱山閉鎖や環境復旧に関する事業者の責任を強化する。
事業者は生物学的・技術的な環境復旧を全額自己負担で実施しなければならず、事業工程の3分の2が完了した時点で復旧費用を全額供託する仕組みを導入する。復旧完了後、残額は返還される。
地質調査の民間活用を推進
法案では探査・評価活動の強化も盛り込まれた。民間企業が自己資金で調査を実施することで国家予算の節約につながるほか、国内にどのような鉱物資源が存在するのかを短期間で把握できるとしている。
国立地質機関は鉱物資源だけでなく地下水など地下資源全般の調査も担うことになり、将来の資源開発プロジェクトの基礎研究を支える方針だ。
地方への利益還元を拡大
現在、鉱業ロイヤルティの10%が地方統合基金に配分されているが、改正案では15~20%へ引き上げる。
鉱山開発に対する地域住民の反対を和らげる狙いがあり、地方自治体が配分された資金を自主的に管理・運用できるようにする。
同氏は「責任ある持続可能な鉱業を実現することで、地域社会との理解と合意形成を促進したい」と述べた。
銅を戦略資源として重視
同氏は、世界各国が銅を重要鉱物として位置付けていると指摘した。
人工知能(AI)、データセンター、電力インフラ、再生可能エネルギーの拡大に伴い、銅需要は急速に高まっているという。
各国の銅ロイヤルティは、
- オーストラリア:2.5〜5%
- インド:4.63%
- インドネシア:2〜5%
- 中国:2〜10%
- カザフスタン:5.7%
21件の銅プロジェクト再始動へ
現在の高いロイヤルティ負担により、およそ20件の銅開発案件が停滞しているという。
さらにインフレや通貨トゥグルグ安によって企業のコスト負担が増加しており、新規投資の障害となっている。
同氏は、銅ロイヤルティの引き下げによって未着手の21プロジェクトが動き出せば、
- 直接雇用:2万人
- 間接・契約雇用:4万人
また、鉱業分野の賃金水準は他産業の約2倍に達するとした。
大規模鉱山への影響は限定的
一方で、Erdenet Mining Corporation のロイヤルティ率は引き下げない方針を明らかにした。
また、Oyu Tolgoi社は投資協定および安定化協定に基づき5%のロイヤルティを支払っており、今回の改正による負担軽減の対象にはならないという。特別ロイヤルティ制度も維持され、その税率を10%、20%、30%のいずれに設定するかは今後も国会が判断することになる。
「Ontre」案件とは切り離して議論
「Ontre」鉱床を巡る政府交渉のために法案提出を急いだわけではない。法改正の背景には、現行法に存在する多数の矛盾や重複を解消する必要性があると説明。そのうえで、「Ontre」は戦略鉱床であり、その利益の大部分は国民に帰属すべきだ」と述べた。
情報源:gogo.mn




















